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アジア太平洋地域でチーフ・デジタル・オフィサー(CDO)の需要が高まる

アジア太平洋地域の会社の11%以上が、会社にチーフ・デジタル・オフィサー (CDO)がいると答えている。これは、世界全体の平均の7%よりも高い割合である。このデーターは、ハーベイナッシュエキゼクティブリサーチ会社の人材コンサルタントによる2014 CIOの調査による。

チーフ・デジタル・オフィサーという役割が必要になっているのは、ウェッブやモーバイルまたはソーシャルメディアの普及によりデジタルビジネスの機会が押し寄せるようにたくさんあるからだ。

2008年に始まった経済危機以来、ビジネスは成長に悩み、多くの企業はコスト最適化を図ることにより利益を維持してきた。「しかし、ここ数年、新たなる成長に向けての転換がはっきり見られるようになっている。」とアジア太平洋地域のハーベイナッシュ会社の取締役社長のNick Marsh氏は述べる。

「この成長は合併と買収によるものである。しかし、この成長はこれだけでなく、デジタルビジネスによる新しい収益源のお蔭でもある。」とMarsh氏は指摘している。

デジタルの将来性を見抜いているリーダー

新たに出現し、設立されているデジタルプラットフォームを通して、ビジネスは新規の顧客グループと関わることができ、またこれまでとは異なる方法で、既存の顧客とよりも深い関わりを持つことができるようになる。「企業は今、デジタルスペースにおける競争でいかに優位に立つことができるかを模索している。このため、将来を見通したCEOはデジタルに移行できるように積極的にその方法を模索している。」ともMarsh氏は述べている。

この転換は新しいスキルやアイディアを必要としている。つまり、チーフ・デジタル・オフィサーを必要とすることがあり、この転換は新しい挑戦と言える。

「これは従来のようにビジネスに幾つかアドオンするのではなく、ビジネスをする新しい方法なのだ。」とMarsh氏は述べる。 多くのビジネスが考えるCDOに関する問題は、チーフ・デジタル・オフィサーが多くの場合、現存のCIOとCMOの両者がデジタルへの挑戦を受ける適任者ではあるのだが、彼らとうまくやっていけないことにある。

理想的なシナリオは、企業内の誰かがデジタル化に必要な業務を引き受け、企業のデジタル化を率先して行うことであるが、もしそうでなければ、CEOが外部からこの任務を引き受けてくれる誰かを任命しなければならないのだ。

ハーベイナッシュ社のアソシエイト・コンサルタントで、またデジタルビジネスの先駆者であるSoniSajnani氏によると、CDOの役割は、本質的にしっかりしたデジタルのスキルを持ってデジタルへの変革を企業と仲介することである。「CDOになる人は、マネージメントの方法を変えるように企業を導き、オープンで、やる気があり、また特に重要なのが新しいことを試みて、リスクを引き受けることが求められる。デジタルはすべて新しく、これまでに試されたことがなく、確かなものは何もないのだ。このためCDOになる人は勇敢で、デジタルビジネスの意味を本当に理解している人でなければならない。」と彼女は述べている。

CDOの成功に何が役に立つのか?

Sajnani氏は、研究によるとCDOは従来のITやマーケティングの中だけに留まるのではなく、企業内のデジタルビジネスに明確に責任を持つ人達であるという事を強調している。またMarsh氏は、私たちがCDOの役職名にこだわってはいけないと付け加えている。なぜなら企業によっては有能なデジタルリーダーをすでにもっていて、この場合にはCDO が企業に存在しないからだ。「それにCDOは、すでに企業にいるデジタル戦略のリーダーかもしれない、または現存しているCIOまたはCMOかもしれないのだ。」

しかし、明らかなのはCIOやCMOが忙しいあまりに、このCDOの役割やスキルを担うことを当たり前のことと思わなく、CDOに求められる新しいスキルを習得するために新しい仕事が加わったと考えていて、CIOやCMOがCDOの役割を引き受けるという考えとギャップがあることだ。ある調査によるとCIOがデジタル戦略に積極的に関わっている割合は50% で、この割合は去年の(56%)よりも落ちている。一方、マーケティング部門では、デジタル戦略を取り入れるように試みをみている。

「デジタルスペースに関して、マーケティングとITの間に奪い合いが生じている。しかし現存のすべての先導者達がこの分野に適しているとは限らない。」とMarsh氏はは述べた。ある調査によると、CDOがCEOに直接報告している割合は40%なのに対し、CIOに報告している割合は22%で、CMOは16%となっている。

Sajnani氏とMarsh氏の両者は、CDOにはデジタルスキルが求められているが、テクノロジーおたくになる必要はないという点で同意している。「CDOになる人は、自ら考えて行動でき、自信があり、企業に各部署の連動性を生み出すことに従事できる人である。そして同時にデジタルビジネスの展望に沿って、他者を導くことができる人だ。」とMarsh氏は述べる。

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